Kenshi_JP公式

「Kenshi」の開発会社、Lo-Fi Gamesの発信する情報を日本語にてお届けします

「Kenshi」コミュニティアップデート #41



皆さん、こんにちは、今回もコミュニティアップデートをお届けします!もうじき6月ですが、Lo-Fi Gamesのチームの大半が働いている英国ではここのところ凄まじくひどい天気が続いています(とは言え、このアップデートが掲載される日の天気は素晴らしいです…オクランに感謝!)前回のアップデート以降も、英国ではロックダウンが続いていますが、少なくとも、どのお店にも入れるようになり(以前は食料品店や薬局など生活に必要不可欠な店しか開いていませんでした)、またありがたいことにパブの中にも入れるようになりました。やったー!

Forgotten Constuction Setのアップデート!

ここ数か月、プログラマーのSam GynnとCraig Tinneyは「Kenshi」及び「Kenshi 2」の両タイトルに影響を与えるForgotten Constuction Set(FCS)の改良に関わってきました。

ご存知のない方もいらっしゃるかもしれませんが、FCS とは「Kenshi」でMODを作成する際に使われるツールで、開発チームもFCSをゲーム・エディターとして使っています。

今週、この「Kenshi」のFCSがアップデートされ、多くの変更が反映されます。
*ちなみに今週反映されるのはExperimental Branchのみになります*

このアップデートにつき、プログラマーに話を聞きました:

Dan:最初に、Lo-Fi Gamesでのお二人の役割を教えてください

Craig:私はCraigです。プログラミングをしたり、ボタンを押したり、場所を塞いだりしています。Samと私は「Kenshi 2」の新機能や、ライターがゲームのナレーティブに使ったり、それ以外の用途にも使われるFCSアプリケーションの開発をしています。

Sam:私はLo-Fi Gamesで長い間働いている、シニア・プログラマーです。ボタンを押したり、バグを作っては、それを修正することを繰り返しています!

Dan: 「Kenshi 2」のFCSの作業をする上でボーナスとも言えるのが、それが「Kenshi」のFCS にも反映できるということですね。それについて、少々詳細を聞かせてもらえますか?

Craig: FCS には2つの要素があります:1つ目はアーティストやライターから要望のある、ツールの使い易さを改善する要素で、これは「Kenshi」のFCSにも簡単に導入できるものです。もう一つは、「Kenshi 2」のためにコードを書き換える必要のある要素で、技術的に「Kenshi」に織り込むことができないため、「Kenshi」のFCSに導入することは出来ません。

今週のアップデートでは、もう長い間放置されてきた、数多くのバグの修正と使い勝手に関わる部分のアップデートが反映されます。

Dan:今回のアップデートの注目すべき点は何ですか?

Sam:最も大きな要素として、複製ダイアログ・オブジェクトを同時にコピーできるようになったことが挙げられます。今まで、ダイアログは1つにまとめられないたくさんのオブジェクトとして定義されていたため、この要素を取り入れる事はできませんでした。

Craig: 私の一番気に入っている機能は、サムの作ったレイアウトの保存機能です;エディター用のウィンドウを百万開け、アプリケーションを一旦閉じても、それらをまた全て開くことが出来るようになりました。また、各MODによって異なるウィンドウを開くこともできるのです。例えば、[Kenshi 2の秘密の機能]MODを開けると、それに関連するオブジェクトが全て開き、それとは異なるダイアログMODを開くと、以前編集していた全てのダイアログ・パッケージや会話が開きます。これにより、クリック数が大まかに減り、操作が簡単になりました。

Dan:「Kenshi 2」のFCS を使ったMOD制作者にどういった使い方を期待されますか?

Craig:「Kensh 2」でのどの機能もFCSを考慮してデザインされています。その多くの新機能をここでお話することはできませんが、それらをデザインしながら、MOD制作者がどのようなMODを作成するか、想像しています。私たちは、MOD制作者が意のままに、どんなものでも作成できるよう、そしてその結果、ゲームが壊れることがないように常に考えています。

新機能が本当にクールなことは保証できます。それらの機能を人々がどう使うか楽しみにしています。

Dan:「Kenshi 2」は「Kenshi」よりもMOD制作者に優しいですか?

Craig: 「Kenshi」と同じ位優しいと言えると思います。

Dan:MOD制作者が「Kenshi 2」のFCSに取り掛かる際に必要な知識は「Kenshi」と同程度のものと考えて良いでしょうか?「Kenshi 2」のMODを作成するに当たり、それ以上の知識は必要ですか?

Sam:同程度だと思います。このツールは「Kenshi」で使われたものと基本同じものですので、「Kenshi」のMODを作成するに当たり、得た知識は役に立つはずです。違うのは、もっとたくさんの新機能で遊べるということです。

Craig:ゲーム内の変更したい箇所をエディットするのにかかる時間は数分だと思います。データの関係性は以前と変わっていませんし、変更された部分は余りありません。

Dan:ゲームエンジンの変更はFCSに影響ありませんか?

Sam:使う素材が異なります。以前はorge.meshのファイルを使っており、エキスポートできるツールで変換した後、Blendarを使っていましたが、Unreal では、Unreal.assetファイルを使っているため、その工程は変わります。ですが、それは素材の話だけで、アイテム・リストや概要などの基礎となるデータはFCSからの生データとして読み込まれるので、エンジンによる影響はありません。

Dan:Unrealでの経験は「Kenshi 2」の役に立ちますか?

Craig:ブループリントを使ったMODに関する話は出ています。

Sam:役に立てば良いですね。

建物を作成する際には、Unrealのブループリント・エディターの知識が多少必要になります。以前は全てFCSで作成されていたのですが、「Kenshi 2」ではブループリント・エディターで作成されているからです。

Unreal エディターを使ってのドアや複数階の作成は、さらにビジュアルで簡単な作業となっています。

Craig:MOD制作者には、アーティストに渡したのと同様の、読みやすく説明されたドキュメントを公開する予定です。

Dan: 素晴らしいですね!最後に、「Kenshi」のMODの中で気に入っているものはありますか?

Craig:はい、スパイダー攻撃の範囲が狭いと思っていたので、それを広げるために私が作ったMODです。

Sam:MODはあまり使いません。でも、地図のマーカーを消すMODは、気に入っています。本当に迷うことができるので。

Craig:それはいいですね。そう言えば、この間、皆で話していたMODがありますね。誰かの四肢が切り落とされる度に、「www Kenshiっぽい (Lmao Kenshi vibes)]というダイアログが出て来るものです。あれはとても好きです。

Sam:本当に素晴らしいMODがたくさんありますね。ワークショップをスクロールして、とんでもないアイデアあるものだと感心しています。

Craig:あと、「ヘイ、ホ~、あんたは私の所有物だ ( Hippity hoppity you're now my property)」も好きですね。

Dan:どうもありがとうございました。

以下がアップデートの詳細(パッチノート)です:

- 幾つかのドロップダウン・ボックスのドロップダウンを加え、自動補完機能を付け加えました
   - ダイアログ・コンディション・エフェクト、ターゲット
   - アイテムのレファレンス・リスト
- ダイアログ・コンディションのアルファベット並び替え機能を付け加えました
- ダイアログ・イベントのアルファベット並び替え機能を付け加えました。ただし、EV_PLAYER_TALK_TO_MEは最もよく使われているため、一番上に来るように設定されています。
   - イベントの無効エントリーが赤色で表示されるようになりました。
- 複製ダイアログへのサポートを加えました
- ダイアログ・データのエラー検出を加えました
- ウィンドウ・レイアウトの保存を加えました
  - MODを開くと、そのMODで最後に開いたウィンドウがロードされます
  - また、最後に使ったカスタム・コラム設定も記憶されています

https://youtu.be/9Ijdei_800o

- 定期的な自動バックアップを加えました
- ダイアログのラインに覚書を加えました
  - 「やることリスト」のシステムを使います
  - 翻訳モードに覚書が表示されます
  - 覚書は.potファイルにエキスポートされます
  - 「やることリスト」ウィンドウはEscキーで表示されなくなります
- 依存データがない際の詳細が表示されるようになりました
  - どの特定アイテムがないか表示されます
- ソフト・レファレンス・リストの上限を加えました
- マージされたばかりのMODをロードする際のエラー抑制を加えました
- 整理や並び替えが簡単にできるよう、ダイアログや会話パッケージにタグを加えました
- アイテム毎に新しいMODのマージしたバージョンをトラックできるシステムを加えました
- データ・フォルダーのロケーションやデフォルトのルート・パスの変更のためfcs_settings.def ファイルを加えました
- アイテムのプロパティをキーボードのアローキーで動かせるようになりました

https://youtu.be/JWFXzh5r6so

- レファレンス数でのフィルターを加えました
-「見つけて」「変換する」機能を加えました
- 異なるフォルダーに動かした素材をサーチできるボタンを加えました
- レファレンス・アイテムのフィルタリングを加えました
- レファレンス・リストから何かを選択すると、自動的にレファレンス・リストの「レファレンスを加える」ボタンが変更されるようになりました

https://youtu.be/oajoKuK4Pu0

- マージのチェックボックスをクリックすると、選択されたアイテムが全てチェックされるようになりました
- 数値を削除するための右クリックオプションが該当しない時には表示されなくなりました
- 無効のレファレンスがあるダイアログの検証中に発生していたクラッシュを修正しました
- ダイアログ・エディターから無効のレファレンスを削除できなかった不具合を修正しました
- レイアウト・データがロードされていない時のエクセプションを修正しました
- ダイアログのラインを削除した際にリンク・フラッグが削除されていた問題を修正しました
- フィールドの設定ウィンドウのプロパティがnullの場合に起きていたクラッシュを修正しました
- ベースMODのディレクトリーがない場合に起こっていたクラッシュを修正しました
- 変更とフラッグされていないアイテムが削除されていた問題を修正しました
- カスタム列挙コラムの表示を修正しました
- 列挙フィルターに無効な数値がある場合に起こっていたエクセプションを修正しました
- ロックされたアイテムで、ダイアログの条件や効果がエディットできていた問題を修正しました
- ダイアログのオブジェクトを削除する際に、その関連しているラインや条件も削除されていなかった問題を修正しました
- これ以外にも退屈過ぎる、または技術的すぎて、ここでご紹介しなくても良いバグを多数修正しました

リバー・ラプター


「Kenshi 2」にはその生態を再考し、モデリングし直した懐かしい生き物が登場します:リバーラプターです。ご覧頂いている段階に到達するまでの経緯をLo-Fi Gamesの3Dキャラクター・アーティスト、Vitali Ivanovはこのようにコメントしています:

モデリングは、まず「Kenshi」のポリゴン数の低いものからスタートしました。その後、元のモデルになるべく近く、且つ生態学的に現実味のあるものをZbrushで作り直しました。その後、コンセプト・アーティストのChristopher Schlesagの助けを借り、表面の色付け等を行い、さらにクリスや3Dアーティストのリーダー、Mohamadのフィードバックを取り入れたのが、このリバーラプターです。今回お見せしている新たなモデルには方向性を決めるために様々な資料を参照しており、その新要素が顕著に表れていると思います。





ラプターは「Kenshi」では雑食で、害虫のような存在であり、捕食動物としてではなく、自己防衛のためにのみ戦う不器用で反攻撃的な太っちょの生物であるということをモデリングする上で考慮しています。「Kenshi 2」では、2種類の、スパイク有りと無しの形態が取り入れられています。

Lo-Fiライフとその後

Colton David (ライター)



こんにちは!Coltonです!Lo-Fiでライターとして働き始めてから数カ月が経ちました。「Kenshi」の開発チームは皆さんが想像しているような賢く素晴らしい人達だと確認できたことを嬉しく思いながら働いています。現在、私は「Kenshi 2」の一大勢力に関するナレーティブを終わらせつつ、社内Wikiを新たなプラットフォームに移行する作業に関わっています。ああ、あと、最近では「Kenshi」で物議を醸していたある謎に迫る背景となる内容を付け加えました。皆さんにも楽しんで頂ける方向性だと思います。

私はもともと、「Kenshi」の大ファンでしたので、このように素晴らしく創造された世界に関われるのを夢のようだと思っています。「Kenshi 2」がどのような内容になるのかを先に知ることができるのも嬉しいことです。もし、皆さんが、ライターが増えること = もっと読む内容が増え、それと共に考えをめぐらす必要のあるマイナーな知識が増えること、と思われるのなら、その心配はありません!私たちは「Kenshi」の醍醐味ともいえる環境を創造し、皆さんがそれをプレイした経験から自分のストーリーを紡ぎだせるようにしています。勿論、しっかりとした伝承もありますが、「Kenshi」とは内容の濃い世界にユーザーがどっぷり浸ることのできるサンドボッスゲームなのです。私の仕事はスープに味付けをし、たまにスパイスを入れるようなものです。

ライフ・バランス

ライターとしての仕事の外で、Bad Petの友人たちと小さなゲームを作るのが、私のクリエーティブな趣味です。直近のプロジェクトとしては、Devil Expressというゲームを作り、とても気に入っています。もし、私のライターとしてのスタイルのサンプルを見たい方は、是非試してみてください、www。コロナの状況下では、ビデオゲーム以外の趣味(友達と飲むこと)がまったくできなくなってしまいましたが、とても大事な時間(友達とDiscordで飲むこと)は続けています。1カ月ほど運動もし、それも良かったです。最近では、Satisfactoryをプレイし、パートナーとテイクアウトばかりしています。

仕事の環境



私はブリストルで働いていないメンバーの1人で、カナダのトロントでLaundry BearReptoid Gamesなどの友人のいるコーワーク・オフィスで働いています。



現在、ほとんどの人が在宅で働いているため、オフィスはとても静かです。また皆と一緒に冗談を言いながら働ける日を待ちわびています。近くには韓国のコーンドッグの店があり、(K Seoul Hot Dog)そこでよくランチを買います!人生の楽しみとも言えるでしょう。こちらがその写真です:


私からは以上です!「Kenshi 2」の色々楽しみなお知らせができる日を待ちわびています。

Vitali Ivanov, (キャラクター3D アーティスト)



こんにちは、Vitaliです。Lo-Fi Gamesで働き始めてから3年目になります。私は現在「Kenshi 2」のキャラクターや生物、防具などのクリエーションをしています。

私にはたくさんの趣味がありますが、特にコミットしているものはありません。あるとすれば、ビデオゲームで遊ぶことです。「Kenshi」もたくさんプレイしており、そもそもこのチームで働いている理由が、実際にプレイして、自分の好きなゲームに関わりたいということからでした。インディゲームは、ゲームをまったくプレイしたことのない人々が作り上げたバカなルールに従っておらず、確固とした精神があるのが良いと思います。



あと、ペットを飼っています... 現在は犬と猫と2匹のネズミと隠遁者のようなカニを飼っています。一時はウサギにカメレオン、亀を飼っていました(バラバラに、です:D)。ですから、就業時には家に1人でいますが、家は常に一杯です。



ハンググライダーが趣味だった時期もありますが、上手くなる前に墜ちてしまい、また、バイクも試してみましたが、きちんと運転できる前に事故に合ってしまいました...PC以外の趣味はいつもこんな感じです :D

最後に…
ご購読、どうもありがとうございました。まだ参加されていない方は、是非Discordのサーバーや、Niconico(ブロマガはあと数か月で移行します)、Twitterなどのソーシャルメディアで「Kenshi」のコミュニティにご参加ください。また、もし「Kenshi」に挑戦するか悩まれているお友達がいらっしゃる方には、今週末Steamのオープンワールドのセールにて、40%オフにて提供中とお知らせ頂ければ嬉しく思います。ではまた!